2017年9月1日金曜日

8.31 痺れた!! 快勝だったオーストラリア戦(日本2-0豪)

 さいたま2002に到着したのは18:30、スタジアムは半袖では肌寒いくらいでチケットを申し込んだときはこの気温を想像すらしなかった。 しばらくして、日本代表のアップが始まる。持って行ったカメラで先発組の様子をチェック
中盤は井手口、長谷部、山口のボランチを得意とする3人なんだと少し驚いた。柴崎の先発はなしだった。他は午前中に予想してメンバーだった。控えにはCBの三浦弦太が入っていて前日の発表とは少し違うようだった。

 選手が入場して国歌斉唱では、かつてないような大きな歌声が聞こえて鳥肌が立った。それくらいこのスタジアムにいた観客の今日の試合に対する気持ちの入り具合が分かった。2010の南アフリカ(オランダ戦)で聞いた君が代も素晴らしかったが、今日は国と国との戦いの前の興奮した気持ちを抑えるような厳粛な気持ちになった。

 試合は、4人のDFラインの前に山口長谷部井手口を並べ浅野がプレスバックする型で、オーストラリアのパスを遅らせる。オーストラリアはもっと早くボールを動かして日本のDFの裏を取りたかったと思うが、最終ラインで守備で数的有利を作る日本と吉田の早い判断でそれを許さなかった。 また、1トップの大迫(この試合に間に合ってくれてよかった)はポストプレーで攻撃の起点を作り、浅野、乾に効果的なパスを出す。
 
 7月のコンフェデ杯は強豪国を相手に互角の戦いをしたオーストラリアは、自信を持って日本に乗り込んできたがそれはきっと過信になると思っていた。ドイツ(3-2)、チリ(1-1)、カメルーン(1-1)と素晴らしい試合をしていたが、どの国にも勝っていないからだ。 それとチリの試合では、チリに前からプレスをかけられてボールを失う場面が多かったので、日本もそれができればいいと思っていた。しかし、高温多湿のこの時期にそれを続けるのは体力を奪うだけで無理だと思っていたが、天候に恵まれて大迫はGKにまでプレスをかけて、乾、浅野はパスコースを消しにかかるし、MFも押し上げてプレスできるいい状態を作る。 オーストラリアのGKライアンのフィード能力も高くないのも日本を助けた。中東勢であれば、酒井宏樹長友の裏にロングボールを入れてくるが、ライアンの場合はそれほど長いボールを入れてこないし、そこまでのキック力がないのか、正確性を重視しているのかパスコースをふさがれると、サイドキックで前線の選手にボールを繋ごうとして、吉田昌子に簡単にクリアされていた。

 また、データ的には日本はW杯予選でオーストラリアに1度も勝てていないというデータがあったが、オーストラリアもまた日本のホームの試合では1度も勝てていない。マスコミでは日本の天敵ケーヒルと取り上げているが、ケーヒルの空中戦で強さは飛ぶ前にファウルまがいのプレーが多く、2014のブラジル大会では審判の事前チェックでマークされていてほとんどファウルとして取られていたし、アジア大会でもそこは要注意プレーとされていたようで、それほど恐れることはないと思っていた。また、イランの主審アリレザ・ファガニ氏はファウルまがいの接触プレーは必ず笛を吹く。大迫の最初のDFを背負うポストプレーにも笛を吹いたので、ケーヒルが途中から入って空中戦になっても問題ないと思っていた。 実際にはコンフェデで自信をつけた繋ぐサッカーで終始してくれたのが幸いした。

 トップで大迫がプレスをかけ続け、中盤で井手口、山口がボールを奪う。こぼれたボールを長谷部が拾う(ミスも多くて冷や冷やすることも多かったが...) 酒井宏樹も攻守に集中していて何度も日本のピンチを救っていた。

 もともとボール奪取能力の高い井手口だが、こんなに正確なボールを出せる選手だと思っていなかった。運動量もさすがだったが、2点目のゴールは圧巻だった。もちろんその前の原口の粘りなしには生まれなかったが...。

 終わってみれば、快勝だったがオーストラリアのパスが続くと会場は終始緊迫していた。それが選手にも伝わっていたかのように、選手も集中していた。 とにかく、試合が終わり、緊張から解放されるとどっと疲れがでた。 W杯の切符を掴んだ心地よい疲れだった。


 実は、ベビメタのSSA2次募集のチケットに外れていて(こんな日に抽選の発表なんかしてくれるなと思った)、これで負けたら闇に落ちそうだと思っていたので、この勝利はそのことを忘れさせてくらい嬉しくて、全く面識のない周りの人たちとハイタッチして帰途ついた。